こんにちは。管理栄養士のカワベヨシミです。

本日もお越しくださりありがとうございます。

先日の3/8は小児栄養研究会でした。雪が舞う中、つくば国際会議場で開催されました。

今年で3回目の受講となります。

毎回、会場に到着するとワクワクします!

この研究会は、

胎児から小児までの栄養に関心が強い栄養士、小児科医、産婦人科医、農学研究者、

そして乳業会社等の企業の方の研究発表とディスカッションの場

と謳われています。

今回のテーマは、

『子どもの未来のためにー栄養がつなぐ未来』

でした。

たくさんの著名な先生のお話を拝聴しましたが、

中でも、東京女子医科大学の永田智先生のお話はとても勉強になりました。

日頃私は、活動を共にしている助産師との間で

妊婦の栄養やケアについてが、大きな関心事となっているのですが、

まさに今回の永田先生のお話は

今こそ考えよう、母体栄養の重要性〜大切なのは母乳だけではない〜

という演題で、母体栄養のそのものが大切だということでした。

内容は、

これまでの腸内細菌学の知識だけでは説明できない

新しい『母体栄養学の重要性』について”

といった、とても興味深いものでした。

少し難しい内容も含まれ、すべてを理解できてはいませんが

妊娠期の栄養が腸内細菌叢を作り、

その腸内細菌叢が胎児、新生児、授乳児のそれぞれの時期に影響を及ぼすことはよく理解できました。

今回のお話は、

腸内細菌から考えてみても、出来うる限り母乳育児が支えられることと、

離乳食が適切な時期に開始されることの重要性も示唆されていたと思います。

全ての病気は腸から始まるといわれることもあります。

『DOHADO』やユニセフの『生まれて1000日の栄養』の概念にも通じ、

胎児期から、幼児期までの腸内環境はその児の将来の健康に影響を及ぼされるのでしょう。

母乳は多くのメリットがある一方で、

完全母乳の児は、重要な栄養素である鉄やビタミンDが不足しがちであると言われています。

栄養士は、この部分でも情報を発信し、

母乳育児を支えながらも、個々の母子に対応することが求められると感じます。

妊娠期から、鉄が足りていたか、不足していたか、

身長体重の増加の様子や身体の症状などによっても対応は変わってくると思います。

連携できる他職種の存在は必須だと感じます。

また、現在、母乳育児が推奨される一方で

ヒトミルクオリゴ糖と呼ばれる母乳に含まれる有用成分が注目され、

腸、免疫、脳へのその機能の期待が高まり、海外では食品原料としての活用が進んでるそうです。

多くの医療従事者や企業が、子どもたちの栄養に取り組んでいることがわかります。

今回の勉強会では、母体栄養が重要だということを再認識いたしました。

投稿者 ヨシミ

歯科で働く小児栄養分野管理栄養士。 オーソモレキュラー栄養療法を学び、歯科での栄養教育を主な活動としています。

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