こんにちは。管理栄養士のカワベヨシミです。

本日もお越しいただきありがとうございます。

今日は、管理栄養士がつくる、当院のスタッフランチについて綴っていきたいと思います。

スタッフランチを始めてから、3年半ほど経ちます。

本業の仕事量によって週2回だったり、週1回だったりではありますが

福利厚生の一端として

細く長く、取り組んでいる業務です。

きっかけは、

私がスタッフに、料理教室で教わった玄米食の話をしたところ

”玄米が食べたい!!”

という元気なスタッフ2人の声でした。

(料理教室情報:https://anaken.jp あなたと健康社ホームページ)

院長に企画書(的な?)を出し、

知り合いの農家さんから新鮮で美味しい無農薬の野菜を届けていただき、

スタッフに野菜たっぷりの昼食を提供しようという事になりました。

患者さんに健康を伝えるためには、まず自分たちから元気に!という思いでした。

玄米にこだわらず、野菜たっぷり、タンパク質たっぷりをコンセプトに

今では毎回20名分くらい用意しています。

続けていくうちに、

私の中では、より深い意味を見出していました。

それは、”母体の健康”という意識でした。

当院には若い女性スタッフがたくさんいます。

この先、妊娠出産を経験するスタッフも少なくないと思います。

もちろん、老若男女問わず、元気に働くために栄養は大切です。

しかし私は、

若い女性の、今食べている食事が

その先に続く、未来の子どもたちの健康に対して

知らぬ間に影響していることを

もっと本気になるべきだと、学びを深めるほど感じるようになっています。

少し大袈裟かもしれませんが、

私がスタッフランチをなんとか続けてこれたのは、

小さな一食かもしれないけれど

大きな意味で、予防医療の普及だと感じるからです。

クリニックに勤める医療従事者が、

食事に関心を持ち、知識を持ち、自分にできることから行動することは

とても大切だと思います。

毎年参加している臨床栄養学会、小児栄養研究会では

必ず、母体の栄養(やせ)の問題があがっています。

ユニセフが提唱する

『THE FIRST 1000DAYS』

この世に生を受けてからの最初の1000の栄養が一生分の健康の礎になる

とういう意味を表した言葉です。

最初の1000日とは、

受胎から1歳半までの時期を指し、妊娠期、授乳期、離乳期で区分すると

4割5分を母体栄養が占めています。

また、イギリスから始まった

『DOHADO』は、

将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは

胎児期や生後早期の環境の影響を

強く受けて決定される

という概念です。

小児の栄養は、

離乳後の栄養を主体に論じられることが多いですが

その時期にはすでに、

是正困難な、ある重要なことが決定された後かもしれない

と示されています。

特に葉酸は、

胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減するために、

妊娠初期の3週目〜7週目に摂取増加を推奨されていますが、

実際、妊娠が発覚するときには

すでに妊娠3週目を過ぎていることがほとんどです。

妊娠を考えている女性が

日頃から葉酸を意識した食事を摂取することが

どれだけ大切かということが、このことからもわかります。

葉酸は

ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤ、アスパラガス、春菊、枝豆

鶏レバー、卵黄などに多く含まれます。

青菜は、何かしらの形で毎日必ず食べていただきたい食材です。

スタッフランチにおいては、

農家さんから、新鮮で美味しい青菜が毎回届くので、

お浸しでいただいたり、ご飯に混ぜたり、グラタンに混ぜたりしていただいています。

最後に、

ここまでの内容だけでいうと、

野菜を食べましょう!と

受け止められることもあるかもしれません。

スタッフランチを始めた頃は、確かにその傾向が強くありました。

しかし、オーソモレキュラー分子栄養学で

身体の仕組みを学んだ今は、

まずは、野菜以上に

実は動物性のタンパク質の摂取がとても大事だということを理解しました。

私は、来年には独立する予定ですが、

あと半年ほどは、スタッフランチを継続させたいと思っています。

当院のスタッフには、

葉酸の必要性、タンパク質の重要性、毎日の食事の重要性が

伝わっているといいなと思います(^^)

投稿者 ヨシミ

歯科で働く小児栄養分野管理栄養士。 オーソモレキュラー栄養療法を学び、歯科での栄養教育を主な活動としています。

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